骨が無くてインプラントが出来ないと言われた方もご相談ください オステオトームとサイナスリフト
ヒトの頬の中には「上顎洞」という空洞になっている構造があります。
役割は、鼻から入った空気を最適な温度や湿度にすることや骨を頭蓋骨を軽量化するとか、衝撃に対する緩衝などと言われていますが正確なことは分かっていません。
ただ、上の奥歯にインプラントをするときに、この構造のために十分な骨の高さが得られないということがよくあります。
そのようなときには、サイナスリフトやオステオトームといった上顎洞に骨を増やすテクニックが用いられます。
サイナスリフトは、お口の中から、上顎洞の横に穴をあけて骨の代わりになってくれる材料を入れるもので、オステオトームはインプラントを入れるときに、下から上顎洞の底部を持ち上げて骨になってくれる材料を入れてインプラントを入れるというものです。
サイナスリフトの方がオステオトームより少し患者さんの負担が大きく期間もかかるために、できたらオステオトームが優先されますが、骨の厚みが５mm以内であればオステオトームの成功率が下がるのでサイナスリフトをします（そのあたりは先生によって判断が異なります）。
こちらの方は、左右の奥歯を失いインプラントを希望され、左上はオステオトームで、右上はサイナスリフトをしました。
サイナスリフト
元々、前の歯医者さんで治療したブリッジが入っていましたが、一番右の歯（一番奥になります）はかなり斜めになっています。ブリッジは歯がもっと平行に生えていないと難しいのですが、やはり一番右の親知らずが腫れて抜かなければならなくなりました。そこでブリッジの中間の歯がない部分に、サイナスリフトをしてインプラントをしました。
一番左が治療前のレントゲン、真ん中がサイナスリフトをしてインプラントをした後のレントゲン、右が治療後の写真です。
上顎洞の底部の白い線が、治療前は低い位置にあり骨がごくわずかしかないのが、治療後のレントゲンでは高い位置に白い線が来ていてたっぷりと骨が増えているのが分かります。
オステオトーム
こちらも一番左が治療前のレントゲン、真ん中がオステオトームをしてインプラントをした後のレントゲン、右が治療後の写真です。
反対側もブリッジの土台が入っている歯が割れてしまい、抜歯しなければならなくなりました。
このときついでに一番左に一部写っている親知らずも抜歯しました。
こちら側はオステオトームができるだけの骨があったためにオステオトームで骨を増やしてインプラントをしました。
やはり治療前の上顎洞底部の白い線が、治療後は高いところに写っていて、十分な骨ができているのが分かります。
このような場合は特にコンピューターのシミュレーションとサージカルガイドの製作が有効です。
当院では10年前にサイナスリフトをしてインプラントをした方も、悪くならずに使えています。
他の歯医者さんで、骨がなくてインプラントができないと言われた方でもご相談ください。
