患者さんにコロナを感染させないための当院の対策 飛沫感染・空気感染編
感染防止には感染経路の遮断が最も重要です。
感染経路は接触感染、飛沫感染、空気感染、血液媒介感染があります。
このうち、今回は空気感染についての対策をご紹介します。
コロナウイルスは、飛沫感染として0.1μmくらいの小さいウイルスが3時間くらい生存する場合があります。
歯医者では、歯を削る時にエアロゾルという飛沫が発生するために、大変注意が必要です。
対策としては、歯科用口腔外バキューム、市販の空気清浄機、換気などが考えられます。
市販の空気清浄機は、かつてPM2.5が問題になったために2.5pm(=0.0000025μm)を基準に研究開発がされてきたようです。
多くは0.1pm未満のものは除去の確認が取れていないとありますが、ある程度の効果が期待出来そうです。
歯科用の口腔外バキュームも市販の空気清浄機同様HEPAフィルターが用いられていて、同様に考えられます。
ただし、換気をして外気と循環させるのが最も有効と考えられています。
残念ながら、歯科用口腔外バキュームが入手できませんでしたが、幸い当院は窓が多く換気には恵まれているので、常時窓を開けておき、道路に接する窓は診療に使っている間だけロールスクリーンを下ろし、窓のない部分は空気清浄機を用いることとしました。
待合室も、ソファーの間を広げていわゆる「3密」を避けられています。
なお、次亜塩素酸水の噴霧器は効果に根拠が乏しく、安全性にも疑問があるので、ずっと廉価な一般に市販されている空気清浄機の方が良いと思います。
空気中の二酸化塩素濃度に関する基準は米国産業衛生専門家会議が設定した作業環境に関する基準があるだけで日本国内にはなく、長期間低濃度での暴露に係る安全性の検証に至っては十分なされているとはいえない状態である。
うがい薬はポピドンヨード、市販薬としてはイソジンうがい薬が最もウイルスに効果的です。
当院では、診療室にご案内した後、患者様全員にヨードアレルギーがないかお聞きして、なければイソジンで、あれば希釈したオキシドールでうがいして頂いています。
皆さんとともに、この苦難を乗り越えられると信じて頑張っていきます。