歯医者でのコロナウイルス感染が心配な患者様へ アメリカの事例から学ぶ

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歯医者でのコロナウイルス感染が心配な患者様へ アメリカの事例から学ぶ

歯医者でのコロナウイルス感染が心配な患者様へ アメリカの事例から学ぶ

私たちは緊急事態宣言を受けて休診とし、その間に当院では今後どのように感染対策を実施するかをSNSの院内のグループで相談し、準備を進めて来ました。
その中で、この動画配信で勉強させて頂いたことを書かせて頂きます。
https://www.whitecross.co.jp/events/view/1229%EF%BC%89を行いますが、アメリカの情報のみならず他のアジアの国々の現状を少しでも皆さんにお伝えできたらと思っています。アメリカからは、Takanari?fbclid=IwAR0AuzPPWWsQZ-xLoeGUAR1armWtrN82W9hshfMW94sKCOfwNQ7FxT1T_FA
 

相原です。
アメリカでは日本より先にパンデミックが発生し、歯科医はその対応に迫られました。

米国疾病対策センター(CDC)は歯科施設が待機的処置、手術、および緊急性の低い歯科医院への通院を延期し、緊急性の高い通院および処置を数週間優先することを推奨する、としました。
これは米国歯科医師会、米国歯科衛生士協会、メディケイドサービスセンターのガイダンスとも一致するものでした。
多数の飛沫やエアロゾルが発生する可能性がある歯科処置の独特の特性により、日常の臨床における標準的な予防対策はCOVID-19の拡大防止に十分効果的ではなく、特に患者が潜伏期間にある場合、または感染を隠している場合において顕著である、ということです。
この声明が発せられる前には、相当の議論が州の歯科医師会の中ではあったそうですが、結果的にほとんどの米国の歯科医師はこれに従うことになりました。

日本では、感染した患者さんから歯医者に感染するリスクはあっても、歯医者から患者さんに感染するリスク低いのではないかという意見がありますが、アメリカ・ヨーロッパでは、歯科医療はソーシャル・ディスタンスをとれず、多くの患者さんと接することから、患者さんも同様にリスクがあると考えられています。

私はこれを見るまで、個人の権利を主張する文化のアメリカにおいて、多くの歯科医師がこれに従っているのを不思議に思っていましたが、アメリカの歯科医も経営的に何の補償も得られずに、金融機関に融資をお願いしたり、ビルのオーナーにテナント料を無料にしてもらえないか交渉したり、従業員を解雇して何とかやっている苦しい実情が語られていました。倒産するところも出てくるだろうと言われているそうです。

「歯科医師としての腕を振るうより、医療人としての倫理観を振るう時じゃないかと」(片淵三千綱先生 アメリカ歯周病専門医 シアトル)
「これから歯科医療っていうのは、10年、20年、100年、200年って地域で続いていくわけで、どういう風に地域に対応したかっていうのは、地域の人はみんな覚えていると思うので、歯科医療のブランドにつながり、信頼につながり、そして、しいては長い目で見ると、我々にとって、非常に地域といい関係を持って行くチャンスじゃないかなって思うので」(宮本貴成先生 アメリカクレイトン大学教授)


アメリカでは、歯科医師はあこがれの職業の1位と言われます。
その時に、収入が高いだけで言われることが多いのですが、その前に医療人として倫理観の高さがあって、今の尊敬される地位を築いてきたのだと思います。

私たち歯科医療従事者の医療人としての倫理観が今ほど求められている時はないと感じました。