インプラントのシュミレーション2
(インプラントのシュミレーション1の続き)
そのシュミレーション・ソフト上で、バーチャル・ティースを設計しました。
バーチャル・ティース
上下の歯のかみ合わせが分かりやすいように、CTの骨のデータの表示を消してバーチャル・ティースをカスタマイズします。
コンピュータ画面上で、下から見たり、裏から見たり、どアップで見て細かい調整をすることができます。
1本下の歯が内側に傾いているために、上下で噛み合わないヴァーチャル・ティースがあるのが分かります。
これが噛むようにするには、1本だけかなり内側にインプラント上の歯(「上部構造」といいます)を置かなければならならず、歯並びもおかしくなってしまうので、とりあえずこのヴァーチャル・ティースに合わせてインプラントをシュミレーションしてみます。
インプラントの位置のシュミレーション
このように、まず先に上部構造の位置をシュミレーションするのです。
先に骨があるところにインプラントを入れて、それから上部構造を作っては、上部構造が上下のかみ合わせが悪いところに来てしまっても手遅れだからです。
問題点とその解決方法を検討して、患者さんにコンピューター画面を見せながら説明して希望をお聞きします。
今回で言えば、インプラントを前から順に#24、#25、#26と呼ぶと
① #24がその前の天然歯に当たって、そもそもこの位置に入れられない。
② 前述のように#24上部構造が下の歯と咬まない。ちゃんと咬むようにするためには矯正治療が必要になる。
③ #24のインプラントと上部構造との間に角度を付けるか、もしくはGBR(骨を増やす、作る処置)が必要になる。
④ #25インプラント部位に歯の根が残っているので、これをインプラント手術の時に取り除くのと同時にそこに骨を増やす処置が必要になる。
といったところです。
今回、④の問題は対応が優しく、#25、#26部位はインプラントを入れる条件がかなり良いため、#24にはインプラントを入れずに#25と#26にだけインプラントを入れて、それを土台としたインプラントブリッジの設計にして、#24が下と咬まないことはご了承して頂くか矯正治療をするか相談するということになります。
そして方針が決まれば、コンピューター上でシュミレーションした位置に正確にインプラントが入れられる「サージカル・ガイド」を作成することになります。
また、それは後日ご説明いたします。
インプラントのことなら何でもご相談下さい。
お待ちしております。